ゴミゼロ生活への道

家庭でゆるくゼロ・ウェイストを実践するブログ

衣類のゼロ・ウェイスト

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先日、愛用していた服に穴が空いているのを発見しました。

何度も洗って着ていたので、もう寿命だったのでしょう。

残念ですが、もう着られません。

でも、そのまま捨てるのはしのびないし、ゴミゼロ生活、ゼロ・ウェイストの視点からも、この大切な資源を有効にリサイクルしたいと思いました。

そこで、衣類のリサイクルの現状を調べてみました。

 

日本の衣類の年間廃棄量

まず、日本では衣類はどれくらい捨てられているのでしょうか?

2009年のデータですが、日本全体での衣料品の排出量は約94万t、家庭からの排出量は約65万t。

そして、衣料品の3R(リサイクル・リユース・リペア)の比率はたったの26%しかありません。*1

その結果、年間約20億着もの衣類が廃棄されていることになるんだそうです。

www.huffingtonpost.jp

衣類を資源ゴミとして回収する自治体は、全体の半数以下です。それ以外の自治体では、衣類は可燃ゴミや不燃ゴミとして廃棄されているのが現状です。

私の住んでいる自治体でも、衣類は可燃ゴミに分類されています。

ゼロ・ウェイストの立場から、「捨てる」以外の衣類の処分方法を探りたいと思います。

 

衣類の3R(リサイクル・リユース・リペア)

衣類の再利用の方法については、「衣類の3R」があります。

中小企業基盤整備機構によれば、「衣類の3R」とは「リサイクル・リユース・リペア」を指します。

  • リサイクル:衣類を別の形に変えて再利用すること
  • リユース:衣類をそのまま次の人に使ってもらうこと
  • リペア:破れたりした衣類を補修して使い続けること

これらの方法について、具体的に見ていきます。

 

衣類のリユース

自分はもう着ないけれども、まだ十分に着られる状態の衣類であれば、リユースが最適です。

いわゆる古着として、現在ではさまざまな形で流通させる方法があります。

例えば、子供のお下がり服を友人に譲ったりという形もありますし、古着屋やリサイクルショップ、フリーマーケットなどで売ることもできます。

また、メルカリなどのアプリを使った個人間のやり取りも簡単になっていますね。

自治体で衣類を資源ゴミとして回収していないところでも、区役所などの拠点に持ち込めば回収してくれるところもあるようです。

お住いの自治体のHPを見てみましょう。

 

さらに、今年になって、子供服の物々交換のサービスがスタートしました。

「Lynks」というサービスを使うと、子供が着られなくなった服を送り、他の人の子供服と交換することができます。

lynks.jp

もう一つ、売るのではなく、寄付するという形もあります。

日本救援医療センターといったいくつかのNPOでは、衣料品の寄付を募り、海外の紛争や災害の難民などに配布しています。

これも、国境を超えたリユースの取り組みですね。

www.jrcc.or.jp

 

衣類のリペア

これは、破れたり汚れたりした衣類を補修して、また着続けるという方法です。

私は裁縫が苦手なので、ちょっとしたほつれ直しやボタンつけくらいしかできませんが、得意な方はいろいろな修繕を行っていらっしゃるようです。

あえて派手な当て布にして、リメイクしてしまったり、素敵なアイディアがたくさんあります。

kinarino.jp

私は、コートや上着のような高価なアイテムであれば、ある程度はお直し屋さんで直してもらって使います。

お金はかかりますが、気に入ったアイテムを使い続けられるし、新たに買い直すよりもお得ですよね。

 

以前、ちょっと奮発して買ったダウンジャケットの袖口が、1シーズンで擦り切れてしまったことがありました。

買ったお店に持って行って、同じ布で直してもらったのですが、また1シーズンで擦り切れてしまい……。

気に入っていたし、値段が値段だったので、諦めきれずに銀座のSARTOさんに持っていきました。

こちらはレベルの高いお直しをしていて、何度かお世話になっています。

結局ここのお店で袖の生地を丈夫なものに丸々付け替えてもらいました。

www.sarto.jp

父が昔着ていたジャケットを女性向けに仕立て直してもらったこともあります。

仕立屋だった祖父が作ったものだったので、良い生地を使っていたし、何より思い入れがありました。

もちろんお金はかかるのですが、素敵に直してもらえると、いっそう愛着がわいてきます。

 

衣類のリサイクルは、最後の手段

そして最後は、衣類のリサイクルです。

最後に持ってきたのは、まだ着られる衣類であれば上記のリユースやリペアが可能だからです。

リサイクルに回すのは、最後の手段。着られなくなった衣類です。

通常、資源として回収された衣類は、素材によってフェルトや中綿になるもの、ウエスと呼ばれる工業用雑巾になるものに分かれます。

しかし、着られなくなった衣類の回収は、どこでしてくれるのでしょうか?

H&Mでは、服のブランドや状態を問わず、店頭で回収してくれるプログラムを世界中で展開しています。

着られない服はリメイクに使ったり、織物繊維などに作り変えられるようです。

www2.hm.com

また、パタゴニアや無印良品では、自社製品で着られなくなったものをすべて回収してくれるそうです。

 

うーん、あまり選択肢は多くないですね……。

もし、着られなくなった衣類でも回収や買取をしてくれるという情報があれば、ぜひ教えてください!

 

 

衣類のリサイクル率向上を目指そう

衣類のリサイクル率は、古紙やPETボトルなどに比べて、低いのが現状です。

でも、繊維製品は再利用やエネルギー化など、さまざまな形で活用することができるのです。

昨今の断捨離ブームもあり、家庭の衣類の量を見直す機会も増えてきました。

そんなときに、ただ捨てるのではなく、有効な活用方法を知って、日本の衣類のリサイクル率をみんなで上げていきたいですね!

*1:独立行政法人 中小企業基盤整備機構「「繊維製品3R関連調査事業」報告書」平成22年2月、http://www.smrj.go.jp/keiei/dbps_data/_material_/common/chushou/b_keiei/keieiseni/pdf/53267-01.pdf