以前の記事で、マイクロプラスチックの問題を取り上げました。
マイクロプラスチックにより、世界中の海で深刻な海洋汚染が起こっており、それが生態系にも入りこんでいます。
魚がプラスチックを食べ、巡り巡って人間もその汚染された魚たちを食べているのが現状です。
じゃあ、海洋汚染を起こさないよう、ちゃんとリサイクルすればいいのでは?と思うかもしれません。
でも実際は、そうではないようなのです。
マイクロプラスチックによる海洋汚染の規模
まず、マイクロプラスチックによる海洋汚染の実態を数字で見てみましょう。
- 海に流れ込むプラスチックゴミは年間最大1270万トン(毎分トラック一杯分)。
- 世界の海では50%以上のウミガメが、プラスチック片を摂取している。
(中略)
- 東京湾のカタクチイワシの8割に、マイクロプラスチックが含まれている。
(中略)
- 日本の1人あたりのプラスチック包装の廃棄量は、アメリカに次いで世界第2位。
出典元:ストロー廃止だけでは変わらない プラスチックゴミ問題の闇 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)より引用
膨大な数のプラスチックが日々海に流れこんでいます。
これを防ぐには、3R(リデュース・リユース・リサイクル)をもっと徹底するしかありません。
そして、大切なのは最初の2つ、リデュース(プラスチックゴミを減らすこと)と「リユース(再利用すること)なのです。
リサイクルは、決して最善の対策ではありません。
プラスチックリサイクルの問題点
プラスチックゴミは資源プラスチックとして回収され、リサイクルされるから問題ない、と思っている人も多いかもしれません。
以前もご紹介しましたが、日本でのプラスチックのリサイクル率は84%。*1
かなり高い割合でリサイクルされているように思えます。
しかしForbesの記事によると、実際は「プラスチックからプラスチックへ」の再生利用リサイクルはたったの23%。
残りは燃やしたりしてエネルギーとして回収しているサーマルリサイクルなのだそうです。
しかも、リサイクルのための収集運搬費用で、なんと年間1,200億円もかかっているのだそう!
そう考えると、やはりリサイクルは万能ではなく、環境に負荷をかける選択肢なのですね。
こちらの記事、興味深いのでぜひ読んでみてください。
大麦とライ麦のストローが紹介されていて、ちょっと使ってみたいです。↓↓↓
結局、使い捨てのプラスチックを減らすしかない
というわけで、結局、先ほどのリデュース・リユースに立ち戻るしかなくなりました。
そもそも、ゴミになるようなプラスチックを減らすことが第一。
ただ、必要だったり有用だったりするプラスチック製品もある、と個人的には考えます。
すべてを排除しなくてもいいとは思うのですが、そのプラスチック製品を使い捨てず、何度も使うことが大切だと思うのです。
逆に言えば、一度使っただけで捨てるような製品は、使わないようにするということです。
それが、スターバックスのストローであったり、ビニール袋であったり、卵のパックだったりします。
各企業にこれらを減らしてもらうことはもちろん、日々の生活の中で、私たちが使わない努力をしなければならないのです。
と考えると、やっぱりゴミゼロ生活、ゼロ・ウェイストというのはとても正しいライフスタイルなんだな、と改めて思いました。
まだまだ初心者で、我が家のプラスチックをちっとも減らせていませんが、いろんなアイディアで減らしていこうと思います。
これまでに減らしたプラスチック
ここまでにやったことは、微々たる取り組みばかりですが、ご紹介します。
「初心者のゼロ・ウェイスト」として、初めに取り組んだのがこちら。
- エコバッグを持ち歩き、ビニール袋を断る
- コーヒーを買うときは、タンブラーを持っていく
- ラップの代わりに、保存容器やシリコンラップを使う
次に、パルシステムを活用して、プラスチック包装の少ないもの、あるいは使っていない商品を購入するようにしました。
- 魚や肉や冷凍食品は、トレーのない商品を買う
- 卵は再生紙使用でリサイクルされる紙パックのものを買う
- みりんや料理酒などの調味料はリユース瓶に入っているものを買う
それから、化粧品のアイテム数を減らして、パッケージのゴミを減らすことにしました。
- 化粧下地を使うのをやめた
- リキッドファンデーションをやめ、パウダータイプのみにした
- クレンジングをやめ、石鹸で落とせるメイクに変えた
- 万能バームで顔・唇・手・体・髪の保湿をすべてまかなうことにした
まだまだ、プラスチックを減らす取り組みは続く
まとめてみると、かなりいろいろなプラスチックを削減できています。
これらはいずれも、大した抵抗感や労力もなくできてしまうものばかりです。
ただ、プラスチックは一つ一つが軽い分、本当に大量にゴミが出ているのです。
これだけ減らしても、まだまだたくさんのプラスチックが、日々家庭の中に入りこみ、捨てられています。
他の意識の高い先輩方からしたら、まだまだ全然できていないことばかりです。
これからも、プラスチックゴミを減らす工夫を考えていきたいと思います。
*1:出典:『プラスチックリサイクルの基礎知識2018』一般社団法人プラスチック循環利用協会、https://www.pwmi.or.jp/pdf/panf1.pdf