前回は、コンポストの終わらせ方についてご紹介しました。↓↓↓
さて、この通りに我が家のコンポストを終わらせることができたかというと……。
できませんでした!
ということで、今回はそのお話をしようと思います。
コンポスト熟成中にやってきた台風
おととしの秋から冬にかけて、初めてのコンポストを数ヶ月実施しました。
毎日毎日ゴミを投入したのに、あのゴミたちはどこへ?というくらい、しっかり分解してくれました。
そして、冬になったのでいったん終了し、熟成期間に入りました。
最初は2-3日に1度かき混ぜて、あとは放置したまま。
私の住む自治体ではコンポストで作った堆肥を引き取るサービスはやっていないので、リサイクルイベントが開催されるのを待っていました。
そしてかれこれ半年以上……。
そこへ、あの台風がやってきました。↓↓↓
そう、台風19号です。
首都圏のマンション住まいの我が家、ベランダにあるものはすべて室内に入れるようにとのお達しを受けて、熟成中のコンポストも室内に入れていました。
そうしたら!なんと!
大量のダニが部屋に発生してしまったのです。
コンポストには大量のダニが住んでいて、彼らが室内に出てきてしまったのです。
さすがにそのまま家の中に置いておくわけにもいかず、ベランダや外廊下に出すわけにもいかず、泣く泣くゴミ袋で二重に包んで、嵐が来る前に燃えるゴミとして処分しました……。(マンション内にダストシュートがあります。)
せっかくのゼロ・ウェイストの努力が、水の泡です……。
コンポストのダニ
そんなこんなで、肝心の最後で大失敗してしまったコンポスト。
実は、順調に進みはじめたころから、ダニがいるのはわかっていました。
調べてみると、どうやらコナダニではないかと思われます。
コナダニの発生したコンポストを画像つきで紹介している方がいました。
(虫がダメな方は見ないでくださいね!!)↓↓↓
このコナダニ、人間に害を及ぼすことはなく、生ゴミを食べて分解を助けてくれるのです。
とはいえ、見た目にはかなり来るものがあります。
コナダニの対処法
ちなみに、コナダニは放置しても構わないようですが、やはり対処したい、という場合には下記のようなやり方があるようです。
乾燥気味で温度が上がらない時に、ダニが発生することがあります。
人間には無害といわれておりますので心配はありませんが、発生した時には、温度を上げて虫が生育できないようにすることができます。
それには、生ごみを多めに入れるか、廃てんぷら油、米ぬかなどを入れ、温度を上昇(60度くらい)させることで虫を死滅させることができます。
小田原市HPより(http://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/envi/refuse/jigyo/p17318.html)
こちら(↓↓↓)のような防虫効果のある発酵促進剤もあります。
が、殺虫剤成分が入っているので、できるだけ使いたくありませんよね。
やはりコンポストは、虫がネック
というわけで、見事に挫折してしまいました。
あんな強力な台風が来なければ、無事に終えることができたのかもしれません。
でも、今回の一件で、やはり虫の問題が解決されない限り、コンポストを再開する気になれないでいます。
コナダニは大して気にならなかったとしても、ハエの幼虫が大発生したら?と思うと、恐怖で再開することができません。
ご近所に迷惑もかけてしまいますしね……。
本来コンポストは、虫たちと共生するもの
とはいえ、コンポストに沸く虫について調べていると、たびたび目にするのが「虫はコンポストの分解を助けてくれる」といった内容の記述。
コナダニはもちろん、あのウジ虫たちでさえ、分解を助けてくれる役立つ存在なのです。
こちらの記事を読んでみてください。
ごみゼロ生活のバイブル『ゼロ・ウェイスト・ホーム』を翻訳された服部雄一郎さんの記事です。↓↓↓
世界にはウジ虫を積極的に利用したコンポストもあるくらいで、現に妻の実家のお母さんも、コンポスト生活がすっかり軌道に乗ってきたある日、こんな仰天発言で僕を感服させてくれました。「今年の夏は暑すぎて、コンポストの中のウジ虫がみんな死んじゃったから、生ごみを食べてくれなくて、なかなか分解が進まなくて困るわ……」(ここまで来れば、もはや“恐いものなし”です)。
(中略)
「生ごみは捨てるからごみになるのだ」と書きましたが、ここでは別の意味で、「行き場のある生ごみは、ごみではないのだ」と感じます。(中略)生ごみは「ごみ」どころか、「貴重」な存在なのです。そして、この「ごみを生かす」「ごみがごみではない」構図は、つい数十年前までは、もっと普通に生活の中に存在していたことに思い当たります。
「翻訳者 服部雄一郎の『ゼロ・ウェイスト・ホーム』への道」よりhttps://www.anonima-studio.com/zero-waste-japan/zero-05.html)
なるほど、生ゴミは捨てるからゴミになるのであり、虫たちは嫌悪するから駆除の対象になるのですね。
本来、自然の営みは、すべて無駄がなく循環するもの。
人間が食べ残した生ゴミは、土の中で菌や微生物や虫たちが食べ、分解して、土に還っていきます。
そこからまた、次の生命が生まれてくる。
その壮大な営みの一端を活用させてもらうのが、コンポストなのでしょう。
そう考えると、「虫が気持ち悪い」などというのは、自然を理解しない現代人の、とんだ恩知らずな発言なのかもしれません。
コンポスト、いずれ再開します!
ここまで書いてきて、私の中でも気持ちの変化がありました。
コンポストへの挫折感と虫への恐怖ゆえに、なかなか再開する気持ちになれなかったのですが、「虫が発生することは悪いことではない」と少し思えました。
むしろ、発生するのが自然なことなのです。
暖かくなったら、またいずれチャレンジしてみようと思います。
そのときにはまた、ご報告しますね。