ゴミゼロ生活、ゼロ・ウェイストを始める前から、今年のテーマだった「フードロス」。
先日の記事でも書きましたが、なかなか減らすことが難しいものです。
ところが先日、食品のパッケージに「賞味期限が過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません」という表示を見つけて、「あれ?」と思いました。
これまで、「賞味期限切れ=食べられない」と思っていたからです。
そこで今回は、賞味期限切れの食品は食べられるのか、調べてみました。
賞味期限と消費期限
まずは、「賞味期限」と、それによく似た「消費期限」の定義から。
多くの食品には、賞味期限か消費期限のどちらかが記載されています。
農水省のサイトを参照して、定義を簡単にご説明します。↓↓↓
- 消費期限
この期限内なら、安全に食べられるという日付です。ケーキやお弁当、生ものなど、食べられる期間の短いものに使われます。この期限を過ぎたら、食べてはいけません。 - 賞味期限
未開封で正しく保存していた場合、品質が変わらずに「おいしく食べられる期限」を示しています。この期限を過ぎても、匂いや色、味などをチェックして、大丈夫そうであれば食べることができます。
ということです。
つまり、「消費期限切れ=食べられない」とは言えますが、「賞味期限切れ=食べられない」ではないのです!
賞味期限切れでも食べられる?
賞味期限は食品メーカーが設定していますが、かなり厳しく設定しているため、実際には賞味期限切れでもまだまだ食べられる期間は残されているようです。
例えば、さまざまなテストをした結果、ある食品について「製造後30日は品質が保持される」という結論が出たとします。
すると、そのメーカーはおよそ7〜8割の期限を賞味期限として設定するのです。
実質30日の期限のものは、21〜24日を賞味期限として設定されています。
なので、賞味期限を過ぎても、しばらくは食べられるというわけなのです。
詳しくは、こちらの記事をご参照ください。↓↓↓
賞味期限が切れていても、少しの間は食べられるんですね!
しかし、それを知らないまま、賞味期限が切れたからといって、まだ食べられる食品がたくさん捨てられています。
でも本当は、味や匂いなどが大丈夫なら、捨てずに食べたほうが良かったのです。
卵の賞味期限は「生で食べられる期間」
賞味期限を過ぎても食べられる食品の代表として、卵があります。
卵は、賞味期限としておよそ産卵後2週間が設定されているようです。
しかし実際は、これは「生で食べられる期間」なので、それを過ぎたも加熱して食べれば問題ないのだそうです。
また、季節によっては生で食べられる期間は長く、冬だとなんと産卵後57日以内であれば大丈夫なのだそうです!
(もちろん、正しく保存した場合です。)
Q1 卵の賞味期限はどれくらいですか?
卵の賞味期限は安心して「生食」できる期限を表示しています。(中略)夏期(7〜9月)が産卵後16日以内、春秋期(4〜6月、10〜11月)が産卵後25日以内、冬季(12〜3月)が産卵後57日以内とされています。
日本卵業協会HPより引用
とのことで、私たちが思っているより、卵は長い間保ってくれるみたいです。
ちなみに、ゆで卵よりも生卵の方が長く保ってくれるそうですよ。
茹でてしまうと、殺菌作用のある酵素が壊れてしまうかららしいです。
食べられるかの判断基準
「賞味期限切れだからといって、必ずしも捨てなくていい」ということは、私たち消費者が自分で判断しなければならない、ということでもあります。
『賞味期限がわかる本―冷蔵庫の中の「まだ食べられる?」を完全解決!』を書いた徳江千代子さんによると、自分の感覚がとても大切ということです。
色や匂い、味、食感の変化に注意して、違和感を感じたら食べるのをやめる。
大丈夫そうであれば食べる。
原始的ではありますが、人間は昔からそうやって、食べられるものを見極めてきたのでしょう。
ちなみに、子供が苦いものを嫌うのは、毒のあるものを避けるため、と聞いたことはありませんか?
子供の味覚は大人よりも鋭敏なので、苦いものに敏感なのだそうです。
子供は見た目などから毒のあるものを判断できないので、味覚によって毒=苦味のあるものを避けるらしいのです。
大人の私たちは、これまでの経験と五感を総動員して、食べられるかどうかを判断しなければなりませんね。
「賞味期限切れ=捨てる」は、思考停止
正直なところ、私もこれまでは「賞味期限が切れてしまった……」とすぐに食品を捨ててしまっていました。
しかし今回調べてみて、知らなかったために、たくさんの「食べられたかもしれない」食品を無駄にしてきたのだと知りました。
本当に反省です……。
そして、結局は、食べられるかどうかの判断は、一人一人の感覚に委ねられているということも知りました。
「賞味期限切れ=捨てる」という判断をしていれば、とても簡単なのですが、それでは思考停止していることになってしまいます。
自分や家族の健康に関わることなので、責任重大ですよね。
でもその責任を、メーカーの賞味期限にすべて負わせるのではなく、自分たちも責任を負う、ということなのでしょう。
匂いを嗅ぎ、舐めてみて、それでも心配なら加熱する。
フードロスを減らすために、五感をしっかり使っていこうと思います。